

浴衣でお出かけすることになった!
でも着崩れが心配…。

こんにちは。
着付け師のしおちー。です。
今回は浴衣の着崩れの直し方と対策について紹介していきます。

直し方がわかっていれば、着崩れしてしまっても安心です。
上手な人に着付けをしてもらっても、正しい所作をしないと着崩れてしまいます。
普段和服を着ないと正しい所作もわからず、せっかくのお出かけも楽しめません。
でもこの記事を読めば正しい所作や崩れてしまったときの直し方がわかります。

自分で着付けをするときのコツについても書いていますので参考にしてみてください。
崩れやすいところはズバリえり・すそ・帯!

浴衣を着るときに気になるのが着崩れです。
自分で浴衣が着られないと何がどうなっているかわからず、直すこともできません。

着崩れと聞くとむずかしく聞こえますが、崩れる場所は限られています。
ずばり「えり・すそ・帯」の3か所です。

えり・すそ・帯が崩れやすいということですね。

そうなんです。
では、この3か所の対処法を紹介していきます。
えりの開きはわきから引っぱる!

えりがゆるんできてしまったときはゆるみを引っぱっていきます。
とはいっても右のえりは左のえりの下になっているのでカンタンには引っぱれません。
実は、女性の浴衣はわきの部分が開いています。
わきの部分に軽く手を入れ、右のえりを軽く引けばゆるみがとれます。
左のえりのゆるみは右わきで帯の中に押し込んでしまえばキレイになります。

えりを直すときの注意点は、引きすぎないことです。

どうして引きすぎるとダメなんですか。

ひっぱりすぎると首の後ろにあけた部分がなくなってしまい、着姿が美しくなくなってしまうからです。

なるほど!
鏡でチェックしながら引っ張る方がよさそうですね。
女性の浴衣は着付けのときに首の後ろの部分を少しあけて着せています。
うなじが見えるので色っぽく見えます。
しかしえりをひっぱりすぎるとせっかくあけた部分がなくなってしまい、着姿が美しくなくなってしまいます。
ゆるみの分だけ引くようにしましょう。
えりは一番崩れやすい部分です。
普通にしていても呼吸をすると胸が動きます。
そのため、ゆるみが起きやすいのです。

胸元にスマホなどを差し込む方が多くいますが、これも崩れの原因です。
手やスマホを出し入れすると、えりが引っぱられてゆるんでしまいます。

そうだったんですね。
ついついやりたくなってしまうけど、ダメだったんですね。
えりが崩れてしまうと、浴衣がはだけてしまうので気をつけましょう。
着付けのときブラジャーは外したほうが崩れにくく、きれいに着られます。
洋服と違い、和服のときに胸があると帯の上に胸が乗ってしまい老けて見えます。
胸があればあるほどはだけやすくもなるので注意しましょう。
すそが落ちてきたらおはしょりを引っぱる!

裾が下がってきてしまったときの対処法は、おはしょりを引っぱることです。
・帯の下に出ている部分「おはしょり」を上にめくる
・おはしょりの下から出てくる腰ひもの上の浴衣をひっぱりあげる
・おはしょりを元に戻す
という順序で行います。
先ほどのえりの対処法より少しむずかしくなります。
着付けの段階で腰ひもがゆるいとすそが落ちやすくなります。
腰ひもはかなりしっかり締めるので苦しくてゆるめてくださいとおっしゃる方も多いです。
もちろん、苦しすぎると長時間着られなくなってしまうので良くないですが、ゆるすぎると崩れの原因になります。
浴衣を着る前におなかにタオルを巻いておくと腰ひもをしっかりしめたときの苦しさが減るので試してみてください。

よくある崩れの原因は、座った状態から立ち上がるときにすそを踏んでしまうことです。
すそを踏んだまま立ち上がるとすそが引っぱられてしまいます。

立ち上がるときは注意が必要ですね。

お手洗いに行ったときに、浴衣を直そうとして強く引っぱってしまうことでも同じことが起きますので、気をつけてくださいね。

わかりました。
すそが崩れるとずるずると下に下がってきてすそを引きずるようになってしまいます。
早めに対処するようにしましょう。
えりとすその直し方は動画で見るとわかりやすいです。
参考にしてみてください。
帯の崩れは下がるかつぶれるかのどちらか!

帯の崩れは大きく分けると2種類で「下がってしまうかつぶれてしまうか」です。
ほどけてしまうということは着付け師さんに頼めばほとんどありません。
帯が下がってきたときは、帯を元の位置まで引っぱり上げ、浴衣と帯の間にハンカチやタオルをはさむくらいしかできません。
帯が下がってしまうのは帯のゆるみが原因です。
帯を結びなおしたりゆるみをなくしたりすることはむずかしいです。

タオル地の厚手のハンカチなどを持っておくと安心ですね。

そうですね。
いざというときに役立ちますので、持っておくと便利です。
帯がつぶれてしまったときの対処法形を整えることです。
一度ほどくことはできませんので、お友だちなどに確認して形を整えてもらいましょう。
帯がつぶれてしまうのは車や電車で座ったときに寄りかかってしまうのが原因です。

着付けのときに、「車に乗る」「寄りかかっても大丈夫な帯にしてください」などと、最初に着付け師の方に伝えれば対応してもらえますよ。
・えりの開きは右わきから引っぱる
・すそが落ちてきたらおはしょりを引っぱる
・帯の崩れは下がるかつぶれるかのどちらか
車とトイレは崩れやすいので注意!

崩れやすい車の乗り降りとトイレでの注意点をご紹介していきます。
まずは車での移動です。
車に乗り込むときに注意が必要です。

車に乗るときは、お尻→頭→足の順番で乗りましょう。

普通に乗ったらダメなんですか。

大きく足を開くことがなくなり、崩れにくくなります。
降りるときはこの逆で足から出していきましょう。

わかりました。
以前何も知らないときに足から乗り込んでしまったら、車のボディーにさわってしまい、浴衣が黒く汚れてしまいました。
お尻から乗り込むことで汚れも防げます。
次にお手洗いのときです。
トイレに行ったときは浴衣をめくりあげなければいけません。
めくりあげるときは汚さないようにするくらいで、特別気をつけることはありません。

お手洗いが済んだ後浴衣を戻すとき、きれいに戻そうとするあまり、強く引っぱると崩れてしまいます。

引っ張りすぎには注意ですね。
引っぱるのはしわがなくなるくらいで大丈夫です。
自分で着付けしたい!かんたんに着られるアイテムは「二部式浴衣」と「兵児帯」

「着付けを頼むところがない」「着付けにお金をかけたくない」という悩みもあります。
そんな方におすすめのアイテムを紹介していきます。
浴衣の着付けは練習が必要です。
YouTubeをみてチャレンジする方もいらっしゃいますが慣れないと崩れやすいです。
そんな方向けのかんたんに着付けができる浴衣があります。
「二部式」の浴衣です。
上下セパレートになっている浴衣です。
下は巻きスカートのように着用し、上は浴衣についているひもを結ぶだけです。
着てしまえば普通の浴衣とあまり変わらない見た目になります。
二部式の浴衣なら自分で着ることができますし、着付けの時間も少なくなります。
また、帯もかんたんに結べるものがあります。
「兵児帯(へこおび)」です。
普通の帯より柔らかい素材でできている帯です。
よく小さいお子さんが浴衣を着るときにつけていますが、大人用もあります。
背中でリボン結びにするだけでもボリュームがでて華やかになります。
帯の真ん中をおなかに当て、後ろでリボン結びします。
長ければちょうどよい長さになるまで1~2周させれば大丈夫です。
兵児帯なら寄りかかっても崩れないので車で移動する方にもオススメです。
同じようにかんたんに結べる帯として「作り帯」が販売されています。
作り帯はリボンの部分とおなかに巻く部分が別々になっているタイプの帯です。
たしかにかんたんにつけられるのですが、きれいに着付けをすることがむずかしく、ひもが見えてしまったり落ちてきてしまったりしやすいです。
私も作り帯をつけて出かけたことがありますが、作り帯は固いので寄りかかることができませんでした。
そのため、車の移動でも休まらず大変な思いをしました。
これから買うなら兵児帯がオススメです。

浴衣や帯にもいろんな種類があるので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は「浴衣で心配な着崩れの直し方は?事前にできる対策と合わせてご紹介!」について紹介しました。
崩れやすいところはズバリえり・すそ・帯!
・えりの開きはわきから引っぱる!
・すそが落ちてきたらおはしょりを引っぱる!
・帯の崩れは下がるかつぶれるかのどちらか!
車とトイレは崩れやすいので注意!
・車に乗るときは
①お尻
②頭
③足
の順に乗る。
・トイレが済んだ後は浴衣を強く引っぱらないようにする。
自分で着付けしたい!かんたんに着られるアイテムは「二部式浴衣」と「兵児帯」
二部式浴衣と兵児帯なら自分でもすぐに着られる。
兵児帯は寄りかかってもつぶれないので車移動の方にもおすすめ。

浴衣や着物を着る機会は減っていますが、たまに着てみると気分もアガります。

普段着ないため着崩れたときは困りますが、今日ご紹介した方法を知っていれば、着崩れても大丈夫ですね。

はい、とても参考になりました。

よかったです。
浴衣姿をおもいっきり楽しんでくださいね。